今、紙の手紙がひそかな流行を見せています。デジタル社会になり、メールやメッセージアプリ・SNSのDM機能が主流の中、時代に逆行するアナログ手法が注目されているのは、なぜでしょう。
その理由を解説します。
上記「自由度の高さ」からお分かりいただけるように、手紙の持つ最大の特性は「自在さ」です。
しかし、自在であるということには、恐ろしい面もあります。
それを扱う人間の内面を露呈させてしまうことです。
ある程度わきまえた人間が扱わなければ、軽薄さや無知さがさらけ出てしまうでしょう。
「それなら手紙はやめておこう」…ちょっと待ってください。
そういう人のために、手紙には書式作法があります。
これを使えば、誰もが「恥ずかしくなく・無知をさらけず・ある程度の敬意を持たれる」手紙が書けるようになっています。
作法に則った縦書きの手紙の構成は、以下のとおりです。
頭語結語はWEBサイト上にゴマンと例示があるので詳細を省きますが、一般的には以下の3つを覚えておけば、ほぼ問題はないでしょう。
もし、一層熟慮したい場合、当方への文面作成のご依頼をご検討ください。
女性の場合、これらの文言を文章で伝えても良いことになっています。
当方では手紙の背景を鑑み、作法の意図から逸脱しない範囲で、次のような別案をご提案させていただく場合があります。
次の頭語結語は、映画のタイトルに使われたりして、有名です。
前略とは、文字通り「前文を略します」の意で、失礼を顧みず、と伝えているわけですが、おかしな話ではありませんか? 失礼と分かっていてそれを用いるのは、失礼の上重ねです。
そこで、当方ではお客様のお手紙ご依頼の案件で「前略」は用いません。
親や兄姉、親戚への手紙であってもです。
上から下へ、つまり、親から子供、兄姉から弟妹の間では使ってもよさそうですが、当方に代筆依頼されるお手紙のほとんどは、謝罪や揉め事の和解で、出す側にへりくだるべき理由があります。
たとえ上から下への手紙であっても、前略をお勧めできないのです。
作法に則れば誰もが礼儀正しく用件を伝えられることは、お分かりいただけましたか?
しかし、私たちの生きている現実は複雑怪奇で、日々高速化しています。
作法は不変ですが、それだけでは用をなさない状況も散見されます。
「引っ越しました」
「転職しました」
「子供が生まれました」
こういうお手紙はシンプルで、せいぜい「お祝い不要です」など、相手の善意行動を制限する文句をどのように入れるか気を使うくらいで済みます。
厄介なのは、謝罪、お詫び、謝罪プラスお願い、物を売ってくれ(譲ってくれ)、警告……つまり、人間関係の拗れです。
こういった手紙には目的があります。
「許してほしい」
「何かをしてほしい」
「何かをやめてほしい」
手紙を通して、相手に何らかの変化を迫っています。
発信者は、その目的を達成するために、自分の肚を煮詰めた上で、読み手に何をどのように伝えるか、考えなければなりません。
言葉を駆使して相手の感情をコントロールし、よき結果を引き出そうと努めます。
ここまでくると、日頃手紙を書きなれていなければ、目的を果たすのは難しいでしょう。文章をあしらうだけで精一杯です。
専業として手紙の代筆を行っているライターのノウハウを活用することは、時間的にもクオリティ的にもコストが見合う選択といえます。
※ 手紙の代筆はあくまで「取材情報に基づいた模範例」として納品させていただきます。テキストデータで納品いたしますので、細かい修正はお客様にお手直しをしていただきます。
※ ご利用のサービスがお客様のご意志の実現を現実に約束・保証するものではありません。