大前提として、代筆業は資格取得・昇進昇級・昇格に関する原稿をお手伝いすることができません。法律で固く禁じられています。
ご利用いただけるのはそれ以外の作文、あるいは模範形としての例文制作です。
本稿では「(小)論文」「課題作文」「研修報告」といった作文群も、「レポート」という呼称でひとまとめにしてお話しします。
出題者があなたに求めているのは、上手な作文、美辞麗句ではありません。何か新しいアイデアや、物の見方でもありません。
よほど例外でない限り「あなたの何かを試す」のがレポートの目的です。
通常は、以下のような事柄が、レポートの目的になっています。
この他「レポートを部下に提出させる」というタスクをおっている管理者からの、業務的な出題があります。いわば慣行です。小学校の読書感想文なんて、まさにその筆頭でしょう。
いずれにしましても、より良きレポートとは、「出題者があなたに求めていることは何か」を想定し、自分がまさにそういう人間であることを表明するレポートです。処世術ですね。
上級テクニックとして、わざとトンチンカンな論文を提出して無能を印象付け、何らかの選抜から逃れたり、当たり障りのないことを書いて「自分がいかに凡庸であるか」を印象付け、目立たなくするといった、裏返しのレポート術もあります。
求められるレポートが、必ずしも正義・正論と一致するとは限らないことが分かるエピソードがあります。
以下は、あるお客様から伺った話です。
工学部の学生だったお客様は、卒論研究で毎日数人のゼミ仲間とともに、教授の手作りしたガスパイプ機構の研究データ値を取っていました。
お客様は、パイプの隙間からいつも微量の空気が漏れていることに気づき「こんなデータに意味はない」と思いました。
しかし、他の学生は全員気付かぬふり。教授の指導に従って卒論をクリアしました。
お客様一人だけが、卒論に機構の不具合を明示し「こんな研究は無意味」と喝破しました。
結果、学内で大問題になり、教授に相当恨まれたそうです。
このお客様の論文は「正しい論文」に違いありません。エンジニアとして、学者として、真実の追求者として、素晴らしい姿勢です。
しかし、私たちの暮らす社会は「長いものに巻かれる社会」です。
卒論は大学卒業という目的を果たす手段にすぎません。
さしあたっては、「間違っている」からといって正論を貫いてまで既存の秩序を曲げるメリットはないのです。
論文を何のために書くのか分かっていれば、違った卒論が出来上がったことでしょう。
「教授の仮説は正しい。この研究が未来の社会に資するだろう」とでも書けば、教授はニコニコして良い就職先を斡旋してくれたかもしれません。
最低でも次の3つが必要です。
一つ一つの質と量にばらつきがあっても構わないのですが、必ず全てご用意ください。
1)レポートのテーマ
2)資料・情報
3)論旨の方向性
『読書感想文』で例を取りましょう――。
ご依頼レポートのほとんどは、お客様が「論旨の方向性」を深掘りできていないことが原因で、お問い合わせいただいています。
肯定か否定か、それだけでもご指示をいただければ、あとは当方からお客様にインタビューすることで、論を組み立てることが可能となります。
レポートの最後に、オリジナリティとして「ご自身の想い」を記します。
しかし、ある程度の方向性をもって論を進めてみない限り、テーマに対して自身の想いを持つことなどできません。当方であらかた作成するのが通常です。
しかし、もし仮に「想い」をお持ちでしたら、あらかじめお知らせください。
想いから逆算して論の方向性を決め、論旨を構築します。
レポート作成は意外と時間がかかります。なるべく早めにご依頼ください。
原稿用紙5枚くらいであれば、執筆期間に7~10日くらいあると安心です(企画構成としてプラス2,3日あるとなおよいです)。
締め切りのほんの数日前に「助けてください」というお問い合わせをいただくケースがほぼ全てです。
歯が痛くなって歯科に飛び込み、医師から「どうしてこんな風になるまで放っておいたの!」と怒られる(当方から見れば「怒りたくなる」)、まさしくあの状態です。
レポート代筆は、手紙やスピーチの文章作成より時間がかかります。
資料を読み、論旨を組み立て、執筆。
出来上がった原稿をお客様にご確認いただき、修正変更する時間も必要。
当方では納期が極端に短い場合、【特別料金設定(特急料金)】をお申し受けいたします。先着案件と優先順位を入れ替える際に生じるリスクと、執筆コストの臨時増大をカバーするための経費ですが、「もっとはやくご依頼いただいていれば、お安くお納めできるのに」というケースが本当に多いのが実情です。
お客様としては、ぎりぎりまでご自身で書こうとされているのでしょう。けれどもなるべく余裕をもってご依頼いただけたら幸いです。